――幼い頃に両親と記憶を失くし、
物心つく前から、賞金首を駆除するハンターとして
犯罪者対応企業「バウンティア」で育てられた少女「
ナスカ」。
しかしナスカには、他のハンターにない彼女を縛る鎖があった。
それは「人を殺す」ということができないということ。
たとえそれが、賞金首であっても……
生死の奪い合いが日常の夢限界楼(メヴィウス)において、
ナスカは、ハンターになったときから今に至るまで、
一度も人を殺したことがなかった。
殺さずに賞金首たちを駆除(捕獲)し続けた。
「不殺のハンター」 それはナスカを端的に表す言葉。
そして、そんなナスカに付けられた、
ハンターとしてのコード・ネームがあった。
――それが「アーメン・ノワール」
「黒衣の聖人」という意味を持った名が、
ナスカがハンターとして生きる名前となった。
しかし、不殺を貫くハンターである彼女の戦い方には、
限界が訪れようとしていた。
ある時、彼女は仲間のハンターの手により
命を落としかけた賞金首を反射的に救ってしまい、
そのせいで仲間のハンターが危険にさらされる。
その事態を重く見たバウンティアのCEO「
ゼクス」は、
彼女にひとつの条件を突きつける。
「
次の狩りでは、必ず相手の賞金首を殺害して来い。
それができなければおまえを処分する」
衝撃を受け、逡巡しつつも戦いに行くナスカ。
だが、やはり相手を殺すことができず、戦いに敗れ倒れてしまう。
次に目覚めたとき、彼女は「ファーム」と呼ばれる
最下層の診療所にいた。
診療所の医者「
クリムソン」の下、
戦いで受けた傷を癒しつつ穏やかな日常を送る
主人公だったが、その平穏は突如破られる。
ある夜、バウンティアからの使者がナスカの元にやって来る。
その使者は、家族のいないナスカの
親代わりを務めて育ててくれたハンター、「
ソード」だった。
ソードはナスカに告げる。
「
診療所の主、クリムソンを殺してバウンティアに戻れ。
できなければ今度はおまえが賞金を懸けられ
死ぬまで追われる側になる」
突如突きつけられた選択肢に彼女はどう応えるのか。
恩人を殺し、ハンターとして生きるか。
ハンターとしての自分を捨て、賞金首としての過酷な生を選ぶか。
彼女の物語は、ここから始まる。